工場で働く場合は身元保証人が必要?親がいないと働けない?

工場で働く期間工として採用された場合、雇用契約で必要になる書類が多くあります。これらは、自分の記名や捺印だけですむものだけではありません。

今回は、自分だけでは対処できない「身元保証人」と「保護者の同意」について、詳しく解説していきます。これを知っておかなければ、採用されても契約が結べずに働けない可能性が出てくるので、よく確認しておきましょう。

期間工で働くには「身元保証人」が必須

期間工に応募してめでたく採用となり、企業といざ契約を交わす際は、身元保証人に関する書類の提出が必要になります。身元保証人は、誰にでも頼めるものではありません。両親に頼むのが一般的ですが、親がいない場合や、やむを得ない事情で親に頼めない場合は、身近な知人など信頼できる人物に頼むこともできます。

身元保証人の役割

期間工でいう身元保証人とは、入社する際に「企業に対してあなたの身元を保証してくれる人」です。つまり、身元保証人に関する書類の提出というのは、労働者が「信頼できる人物」で、「企業に危害や損害を与える存在でない」ことを企業に示すために必要な手続きです。

身元保証人は「もしもの時」の緊急連絡先であり、労働者の後ろ盾となる存在です。仮にあなたが業務中に事故にあったりケガをしたりした時に、連絡が入るのはこの身元保証人になります。

また、契約途中で労働者が姿をくらました場合や、事故や過失で会社に大きな損害を与えてしまい責任を負いきれないという場合も、身元保証人に連絡が入ります。労働者の損害賠償責任を共に背負う立場となるからです。

基本的に雇用契約に従い、滞りなく仕事に励んでいれば、連絡が入ることはありません。しかし、身勝手な行動をとると、名前を貸してくれた保証人に迷惑をかけることになってしまいます。身元保証人を頼む際は、業務内容や期間の詳細、仕事に堅実に取り組む意思を伝えると、承諾を得やすくなるでしょう。

身元保証人に関する条件

身元保証人の条件は、企業によって異なります。期間工の場合、短期雇用ということもあり、あまり厳重な条件が掲げられていません。そのため、両親や知人など身近な人にお願いできるようになっているところが多いです。ただし、なかには次のような条件を挙げている企業もあります。提出前に、条件をよく確認しましょう。

入社する本人と別世帯の人物であること

身元保証人として両親の記名を求める企業が多いですが、なかにはそうでない企業もあります。「別世帯の人物」が条件のケースでは、すでに独立して自分が世帯主となっている場合は親に頼むことができますが、親と同居している場合は別世帯の人に頼まなければなりません。同世帯になっている配偶者や兄弟も、身元保証人にはなれません。

本人と二親等以内の親族を除くこと

一親等とは、本人の両親と配偶者の両親、配偶者の子ども・養子・養女です。二親等は本人の祖父母、配偶者の祖父母、兄弟姉妹とその配偶者、孫とその配偶者が対象になります。「二親等以内の親族を除く」ということは、この範囲の人に頼むことができません。例えば、叔父や叔母、甥や姪にあたる立場の人物なら問題ないということです。

他にも「収入がある人物であること」「2人以上の人物を書くこと」など、身元保証人についての条件は実に様々です。指定されている条件さえ満たしていれば、知人や友人でも問題ありません。

連帯保証人と混合しないように注意

身元保証人は連帯保証人と混合されやすいですが、この二つは全く違う立場です。必要になるシーンや責任の範囲が大きく違います。連帯保証人とは、金融機関からお金を借入した人物の保証人です。万一借入した人が返済できない場合は、代わりに返済する義務が生じるリスキーな立場です。

一方、期間工は、こうした金銭的なトラブルに発展する可能性はほとんどないため、身元保証人には、連帯保証人のような重い責任は課せられません。このように、身元保証人と連帯保証人は、全く異なる存在だということを理解しておきましょう。間違って「連帯保証人となってほしい」と頼んでしまうと、断られる可能性が高くなるので注意が必要です。

未成年の場合は「親の同意書」が必須

先ほど「身元保証人」は親でなくてもいいと紹介しましたが、期間工として働く人が未成年だと、話は別になります。未成年の場合は、親の同意書が必ず必要になります。親の同意が得られないと、働くことができません。もし何らかの事情で両親がいない場合は、法律的に保護者の立場にあたる人物の同意を求めることになります。

未成年の人は面談の際に「両親の同意を得ているか」を確認されるので、何か事情がある人は相談しておきましょう。成人なら、親の同意なしで働くことができます。

応募の前に身元保証人に同意を得ておく

採用された場合は、企業から必要な書類一式が届くので、入社までに準備する流れになります。身元保証人の書類や親の同意書には、それぞれ働く本人以外の人物からの記名・捺印が必要です。直接会ってお願いするか、郵送でやりとりすることになります。

スムーズに対応してもらえるよう、両親や身元保証人になってもらう予定の人に詳細を伝えておくと良いでしょう。

書類において、他人になり代わってサインや捺印することは、書類偽造という立派な犯罪です。仮にその人から同意を得ていても、絶対にしてはいけません。「どうせバレないだろう」と軽い気持ちでやっても、筆跡や印鑑の鑑定でバレてしまいます。

会社によっては、家族間であっても同一の印鑑では受け付けてくれないところもあるので、要注意です。これまでは両親から印鑑を借りていた人も、社会に出て働く身として、これを機に自分の印鑑を一つ持つようにしましょう。

必要な契約書のなかで、自分以外の記名・捺印が必要になるのは、基本的に今回紹介した「身元保証人の書類」と「親の同意書」のみです。特に身元保証人は、期間工に限らず、就職する際に必ず必要になります。採用後に焦らず、手続きをスムーズに行うために、しっかり準備しておくことをおすすめします。

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